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「岐阜の自然考」をめぐる旅

見て知ることが第一歩。あふれだす身近な自然への愛情を18名の執筆者が語るエッセイ『岐阜の自然考』。その舞台をめぐる旅に出ます。

お店で買えないサカナたち・雑魚料理

食べる外来種シリーズは無事コンプリートしたので在来種にも目を向けてみましょう。アユ(P.149)を記事化するつもりだったのですが、まあみんな食べたことあるだろうし、釣るのは無理でもお金を出せば「天然」モノだって手に入るしね。というわけで今回のテーマは流通していない魚、ズバリ雑魚です。
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オイカワ・ウグイ・ヌマチチブ、この辺りの川ではお馴染みのメンバーですね。オイカワなんて近年までその名も「ザコ」Zacco属だったそうなので「雑魚・オブ・雑魚」(命名・平坂寛さん)。今回は入ってませんが、カワムツカワヨシノボリなんかも川遊びのよき友ですね。これらの雑魚は「南蛮漬けにすれば良い」(自然考より)とのことです。南蛮漬け、オワコマの得意メニューですよ。レッツ・チャレンジ。

 下ごしらえ。オイカワ・ウグイのウロコを取り、頭と内臓を落とします。「はらわたもきれいな川なら基本的には藻類か水生昆虫しか入っていないので、それほど下処理を気にする必要はない」(自然考)だそうです。オワコマ、魚のワタ苦手なのですがここはせっかくの機会。ものは試しです、小さいオイカワはそのまま行きましょう。

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ウグイは塩焼きで食べてみたかったので、二枚おろしにして骨身の方を南蛮漬け用に。

捌いていたら出てきた、オイカワの「浮き袋」。
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初めて見ました。一瞬でっかい虫かと思って超ビックリしました(笑)

漬け汁の材料はこちら。自然考のレシピ通り、ポン酢を使って作ります。砂糖不使用。川魚にはその方が合うんだって。
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ポン酢と日本酒を9:1の割合で。ちょっと味が濃すぎるように思ったので、オワコマはさらに3割くらいの水を足しました。お好みですが、一旦軽く沸騰させてアルコール分と酢を飛ばした方が食べやすいかも。具はタマネギに、人参とオワコマ家の定番・カイワレ大根をプラス。あとタカのツメ。

以上を和えておきます。
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具が多ければ、半身が浸るくらいの量で大丈夫。

下ごしらえした雑魚に唐揚げ粉をまぶします。
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こちらも、無ければ小麦粉で良いかと。

余分な粉を払って、低温で揚げていきます。
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泡の出が大人しくなるくらいまで。

揚がったらバットに取らず、熱々のまま直接漬け汁にドボン。
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ジュワッと湯気が上がって美味しそうです。


全部浸かりました。
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このまますぐ食べる「浅漬け」も好きですが、今日は冷蔵庫で一晩寝かせます。楽しみ。

では今日はヌマチチブとウグイを試食してみましょう。さて捌こうかと思ったらヌマチチブ、数時間ボウルで放置していたのにまだ生きているではありませんか・・・!釣りをしたことのないオワコマ、「活け締め」という言葉を知らずウワァッ!!となって生きているヌマチチブを冷凍庫にイン。30分くらいして出してみるとコチコチに凍ってました。これなら昇天しているだろうとホッと胸をなで下ろして流水で解凍すると、


・・・・・・・・・動き初めた。

凄い生命力です。ヌマチチブにはすまないことをしてしまいました。可哀想、という以前にお魚は自然死させるよりも活け締めにした方が鮮度を保てるそうです。f:id:aquatottotoday:20161114131947j:plain
ヌマチチブの塩焼き。

捌くときには気づきませんでしたが、
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スゴイ歯!

こちらウグイも塩焼きに。もともと大きくはなかったけど焼いたらさらに縮んじゃった。f:id:aquatottotoday:20161114102531j:plain
一口サイズですが、うん、美味しい。感想を一言にすると「爽やか」!ちょっとビックリしてしまった。ウグイは小骨が多いと聞きますが、大きいサイズだとやはり塩焼きでは食べにくいんでしょうかね~??

ヌマチチブはハゼの仲間なので絶対美味しいと思っていましたが予想通りでした。とても上品な白身。
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オワコマは焼き魚の皮が大好きなので、しっかりした食感のヌマチチブは最高でした。これは積極的に釣って食べたい。

さて一夜明けまして。
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南蛮漬け完成です。しっとりと味が染みて美味しそう。それでは頂いてみましょうか。

オイカワの「まるごと」バージョンです。あっ。美味しい。けど・・・苦い(笑)
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日本酒のお供には良いと思いますが、面倒くさくなければワタは出しておいた方が無難かも。頭・ワタ取りの方は、問題無く美味しいです。

ウグイの半身は揚げたら丸まってしまった。こちらも当然、美味しいです。
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甘くない南蛮漬け、さっぱりしていて川魚に合う合う。他の魚種でも試してみたいです。機会があればみなさんもぜひどうぞ♪

 

調査で捕れる川魚 お勧め、雑魚の南蛮漬け
「岐阜の自然考 ふるさと ぎふの多様ないきものたち」P.87

難易度:★★★☆☆

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じっくり揚げれば頭から丸ごと食べられる南蛮漬けは、小振りであればどんな川魚でも美味しく頂けるでしょう。大きめのものは頭と内臓を取って身に切り目を入れると食べやすいです。漁業組合が管理している河川では雑魚でも遊漁料が必要となる場合もありますので、採集の際は、禁漁区などと共に事前に調べておいた方が良いでしょう。